指導員として大切にしたいこと。

この間、散歩をしていたらアボカドを拾いました。

 

こんにちは。元指導員のおっきーです。

KG母から華麗なバトンパスをいただきましたので

今回は学童のアイドルが初めてのブログに挑戦します。

 

 

hiyoko-gakudou.hatenablog.com

 

 

どうぞご贔屓に。

 

 

 

先日6年間の指導員生活を終えたのですが、

当たり前のようにいろいろなことがありました。

 

・「おっきー!うんち漏らした!!」と笑顔で言ってきたり

・「シャツ表裏反対やで」と下の子に言って笑ってたその子のシャツが反対だったり

・帰ってこないなーって探しにいったら道端でダンゴロムシと2時間近く遊んでたり

 

 

はたまた、

一人静かに泣いている高学年の姿を見かけ話しかけたら、

「下の子を見てたら自分の低学年の頃を思い出して・・・」と

過去の辛かったことを話してくれたり。

 

 

感情の起伏が激しい子ども達と関わりながら

それを通して僕も色んな感情を体験させてもらいました。

 

子どもたちには感謝でいっぱいです。

 

 

 

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4年前の話です。

 

卒所式のあと、父母・子ども・指導員みんなで集まって

居酒屋で打ち上げをしました。

 

会の最後には、卒所する父母から

今までの学童生活を振り返ってそれぞれお話をする時間がありました。

 

 

「一人で子育てをしないといけないと思っていたけどみんなに救われた...」

「子どももだけど、親の自分がいい経験をさせてもらった...」

 

などなど、各々が思いの丈を話していました。

 

 

そして最後、

普段は無口で硬派なお父さんに順番が回ってきました。

 

 

 

前に立ち、みんなの視線がお父さんに向くも

お父さんはなかなか喋りません。

 

 

 

宴会ムードで和やかな雰囲気だったその空間も、

徐々に静まり返っていきました。

 

 

 

 

そして、

しばらく時間が立ったあとでお父さんが一言。

 

 

 

 

 

「自分よりも大切な子どもの命を、よろしくおねがいします。」

 

 

 

 

 

たった一言。

 

 

涙ぐみながら言ったその一言を残して、お父さんは席に戻りました。

 

 

 

僕には、その光景その言葉が今でも忘れられません。

そして、今でもその言葉の意味を探し続けています。

 

 

 

 

 

指導員という仕事はすごく特殊です。

親でも先生でも友達でもない。

じゃあどこに位置するんだと聞かれたら

答えは指導員それぞれです。

 

お兄ちゃん寄りでもいいし、先生寄りでもいい。

分類分けできないところが指導員の魅力でもあり難しさでもあります。

 

 

 

ただ、僕はそのお父さんの一言を受けて

 

”親の気持ちを理解した存在になろう”

 

そう指導員としてのスタンスが変わりました。

 

 

ですが、独身で子どもがいない僕。

「親の気持ちを理解している」なんて口が裂けても言えないし、

心からの理解は絶対に不可能なんです。

 

 

でも、それでも、

『自分よりも大切な命』

その想いを理解できるように努めよう。

指導員として僕にしかできないことを精一杯やろう。

 

その気持だけは忘れないようにしようと

日々こども達と暮らしてきました。

 

 

 

 

そしてそこから4年後。

 

 

ついこの間です。

 

休み明け、同僚の指導員から

「昨日〇〇ちゃんがこんなことをして〜・・・」

そう言って見せてくれた写真を見て、

不思議な感情が湧いてきました。

 

 

 

すごいなぁ。

えらいなぁ。

これからもそのまま大きくなるんだぞ。

 

 

 

写真に写っていたその子の瞳を見て、

愛おしさだけではない、将来への期待と希望

 

そして、

”可愛い”を超えた”愛おしさ”を感じました。

 

 

先ほども書きましたが、

親の気持ちは、親ではない僕には理解することはできません。

 

 

ただ、そのときはほんの少しだけ

「親ってこんな気持なのかな」って

近づけた気がしたんです。

 

 

大変だったけど、この仕事を続けてよかった。

この気持を味わうことができてよかった。

そんなことも思うことができました。

 

 

 

 

ひよこ学童の指導員は

20代が4人。おじちゃんおばちゃんが3人(失礼を承知でそう呼ばせてもらいます)の

計7人で保育しています。

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メインで保育に入るのは20代の若い世代。

 

 

だからこその魅力があります。

 

学童に関わる父母に育てられ、

子どもたちに育てられ、どんどん

親でも先生でも友達でもない”なにか”に成長していきます。

 

僕も含めてまだまだ未熟な指導員達ですが、

そうやって誰かに支えられ教えられ、みんなで成長していく。

そんなことができるのが学童のいいところです。

 

 

 

KG母の夢と近い夢が僕にもあります。

 

それは、

 

『地域で子育てをすること。それを通して大人も育っていくこと』

 

 

学童で、その夢への小さなスタートが切れたことを幸せに思います。

 

これからも

ひよこ学童を、子ども達を、指導員を、よろしくお願いいたします。

 

 

 

えらい長くなってしまいましたが、

そろそろ、二個目のアボカドを見つける散歩に出たくなってきたので

ここらへんで失礼します。

 

 

 

これからもどうぞ、ご贔屓に。

 

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心より感謝を込めて。